レジンの種類 - スイーツデコ向けレジンとは?
 
 
レジンの種類 - スイーツデコ向けレジンとは?
エポキシ樹脂  UV樹脂  ポリエステル樹脂  透明ポリウレタン樹脂  ポリウレタン樹脂  アクリル樹脂  急速硬化型エポキシ樹脂

レジンとは樹脂 (プラスチック) のこと

レジン (Resin) とは「樹脂」を意味する英語で、もっと分かりやすくいえばプラスチックのことです。プラスチックには、ポリエステル樹脂、透明ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、紫外線硬化型樹脂 (UVレジン) 、低粘度エポキシ樹脂、急速硬化型エポキシ樹脂などさまざまな種類があり「透明に硬化するもの」と「不透明に硬化するもの」が存在します。また、硬化方法としては、主剤(A剤)と硬化剤(B剤)の2液を混ぜて硬化させるものと紫外線照射で硬化させる1液タイプのものがあります。
  1. スイーツデコやフェイクフード、ミニチュアフード制作では、エポキシ樹脂 (エポキシレジン)UV樹脂 (UVレジン)エポキシ接着剤, 発泡ウレタン樹脂が主に使われています。

種類

エポキシ樹脂 (エポキシレジン)

デコレジーナ ((有)ヴェルテ)
デコレジーナ ((有)ヴェルテ)
エポキシレジン (2液混合型レジン) は、主剤と硬化剤の2液を決まった比率で混合すると化学反応が起こって硬化するタイプの透明なレジンで、着色剤を混ぜて色づけすることも可能です。エポキシレジンは商品によって混合比が異なります。硬化不良を起こさないためにも最低0.1g単位で量れるデジタルはかりを使用して体積比ではなく重量比で正確に計量することをおすすめします。私は0.01g単位まで量れるものを使用しているため硬化不良を起こしたことは1度しかありません。

硬化時間はレジンの使用量や室温により異なりますが通常は1~3日ほどかかります。固まると硬くなりますが、穴あけ、研磨、カットや切削などの加工ができます。混合前に40℃ほどに温めると粘度が低くなりサラサラの液体になります。

品質のよいエポキシレジンとは?

  • 硬化不良を起こしにくい
  • 硬化後の表面がベタベタしない
  • 硬化の際に内部に気泡が発生しにくい
  • 透明度が高い
  • 粘度が低い
  • 鮮度がよい (製造日が新しい)
  • 紫外線による黄変がおこりにくい

きれいな作品を作るためには安い商品はあまりおすすめできません。また、エポキシレジンは鮮度が重要です。密閉状態でも経年劣化が進み、製造日の古いものは品質低下により黄変し透明に固まりません。

おすすめのエポキシレジン
透明度が高いレジンが必要ならば高透明のエポキシレジンがお勧めです。私のお気に入りは、上の写真の商品デコレジーナ (DecoResina) です。全くと言っていいほど気泡が発生しません。主剤は少し青みがかっているのは紫外線によって黄色く変色しにくくするためです。高透明で本当にクリアな作品を作ることができます。混合比 (重量比) は主剤:硬化剤=10:4で、硬化時間は約24時間 (100g、25℃前後の場合) 。280gと1.4kgの商品があります。

エポキシレジンの性質は?

UV樹脂 (UVレジン)

太陽光や紫外線照射器 (UVライト) の紫外線を照射すると硬化する1液タイプの透明なレジン (紫外線硬化型樹脂)です。太陽光で硬化させる場合は天候や昼か夜かに左右されますが、UVライトを使用すると5分ほどで硬化するので非常に便利です。ワット数の低いものは硬化に時間がかかるのでクラフト用には36WのUVライトを使用することをおすすめします。 (ジェルネイル用のライトでもOK!)

ちなみにLEDランプの照射器の使用は避けた方が無難です。LEDランプには紫外線ではなく可視光線を出すものもあり、それではUVレジンは固まりません。また、紫外線を出すLEDランプでもUVレジンの硬化に適した波長のものを選ぶことは素人には難しいからです。

UVレジンは紫外線が内部まで届かないと硬化しないためシリコンモールドを使用する場合は透明なモールドを使わなければなりません。また、厚みのある作品は作れません。厚みのある作品を作る場合は紫外線が奥まで届くように2~3回の複数層に分けて固めていく必要があります。

UVレジン向け着色剤にはピカエースの透明顔料 , NRクリアカラー 、ジェルネイル用の顔料などがあります。

ポリエステル樹脂 (ポリエステルレジン)

入手しやすく値段も安いですが、透明度が低い (ほぼ透明) です。一般的には臭いがくさく、硬化後も数週間臭いが取れません。乾燥後の表面のベタつきや紫外線による劣化 (黄変) も比較的激しいようです。

透明ポリウレタン樹脂 (透明ポリウレタンレジン)

透明度はあまりよくありません (少し透明) 。また、成型後べとついたり表面が白濁したりします。

ポリウレタン樹脂 (ポリウレタンレジン)

種類によって白やベージュ、黒などの色に固まる不透明なレジン (2液混合型レジン) で、フィギュア制作に使われます。切削や穴あけなどの加工ができます。 A液とB液を一定の比率で混合すると数分で硬化するので複製を作るのに適しています。また、ポリウレタンレジンで複製をたくさん作り、できた複製を原型としてさらにその型を取ることで一度に大量の複製を作ることができます。値段も比較的安く硬化不良も起こりにくいので簡単に扱えます。

アクリル樹脂 (アクリルレジン)

プラスチックの中で最も耐久性に優れ、なおかつガラス以上の透明性 (超透明) を持つアクリル樹脂。その特性を活かして水族館の水槽やアメリカの戦闘機F15の風除けのキャノピーに使われています。また、耐候性にも優れているので自動車のテールランプや看板、照明器具などにも使われています。透明度が高く黄変もほとんどない性質から封入向き、透明物向けのレジンですがアクリルレジンを売っているメーカーはほとんどありません。

急速硬化型エポキシ樹脂 (急速硬化型エポキシレジン)

エポキシ樹脂接着剤
エポキシ樹脂接着剤
硬化時間が早いのでそのぶん気泡が残ります。「エポキシ樹脂接着剤」はこのタイプじゃないかと思います。成形用には不向きです。また、使用量が少ないため主剤と硬化剤の混合比に誤差が生じやすく、成形後の表面にべとつきが残ることが多いです。
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